美丘

2009年3月31日 読書 コメント (7)
この前のlove historyに続いて、
今度は「美丘」と言う石田衣良さんが書いた小説を読んでみた。
この本はハードカバーで出版された時に気になってから
文庫で出た時はつい嬉しくて衝動買いしちゃった。

この本は、平凡な大学生活を送っていた太一の前に
個性的で自由奔放な美丘が現れ、
そんな美丘に急速に太一は魅かれていく。
二人の心が結ばれた時、太一は彼女が治療法もない病に冒されていることを知る。

悲しい別れがあるとわかっていても、
心の底からお互いを愛した究極のラブストーリーだと私は思った。

あまりに悲しい、悲しすぎる結末だったけれど、
でも、こんな風に誰かを愛せるって素晴らしいって思う。

このお話は全体を通して、太一が美丘に語りかけるように書かれていて、
そこからも太一がどれだけ彼女を愛していたのかが伝わってくる。

この二人のように二人の時間に永遠がないとわかったとしても
私はこんな風に人を愛せるのかな?
また私も愛してもらえるのかな?

この話を読み終えて、
フィクションとはわかっていても、
たまらなくこの小説の二人に会いたくなった。
同じ女性をして美丘の自由さや強さに魅かれた。

このお話は確かに悲しいけれど、
でも、それ以上に二人の愛が美しすぎて、
悲しいのに、幸せでもあるという不思議な気持ちになりました。

このお話を読んでいる間はふと時間があくと
美丘のことを考えていたりしたけれど、
読み終えた今も、なかなか私の心を離してくれそうにないです。



しばらく恋愛小説から遠ざかっていたけど、
久々に手にとってみると面白かったので書いてみることにしました。

この「love history」というお話は、
主人公の女性が、自分の結婚式の前日に、昔の恋の思い出の物を
捨てに出かけ事故に遭ってしまう。
そこから、自分の過去の恋のさまざまな場面に思い出の曲に導かれて
旅をしていくというお話。
彼女が選択するのは、過去の忘れられない恋なのか、今の恋なのか??
もちろん結末は書かないけれど…

はじめは軽い気持ちで読んでいたけれど、
いつの間にか夢中になって読んでいました。

誰にだって、忘れられない恋ってきっとあって、
そして何気なく過ごしている毎日の中で、
ふと思い出の曲を耳にした時に、
一気にその時の自分の気持ちがよみがえってくることってあるよね。

私はいつの間にか主人公の彼女に自分を重ねて読んでいた気がする。

今が不満とか、あの頃の恋をやり直したいってそういう気持ちではないけど、
私にも忘れたつもりでいたけど、
忘れられない大切な思い出があって、
それを懐かしく思い出しながら読んでいました。

私自身はタイムスリップできるわけでもないのに、
もしあの時こうしていたら、
あんな風に終わりを迎えることはなかったんじゃないか?なんて
思ったりした。
そして、私だったら誰を選択するだろうって。

主人公に自分を重ねて、
失敗してしまった恋を思い出すことは、
ほんの少し胸が痛んだけれど、
でもやっぱりあの時の恋は大切だったって思えたし、
今の自分にとって大切なものは何かってことも
少し考えるきっかけが与えられた気がした。

私はこの本を読んだ後、
まるで自分の中のlove historyを辿ることができたようで
なんだか懐かしいような少し泣きたくなるような切ない気持ちで
いっぱいになりました。

私はこの本の中の主人公のように過去に戻ることはできないので、
今の私にできることは後悔しないように生きていくこと。
恋愛小説から、こんなに奥深く考えることができるなんて
読む前は思いもしなかった。。。


ふと恋愛小説を読んでみたいなって思ったら、
ぜひオススメしたいです。




私は会社の通勤時間に本は読むけど、
家に帰ってからはあまり読まない人だったのに、
この本は家でも夢中で読みました。

すごくキレイな愛が書かれていて、
あったかい気持ちになりました。
単純だって思われるかもしれないけど、
すごく涙が出ました。

でも、悲しくて悲しくて。。。っていうんじゃなくて、
悲しくて、切なくて。。。でもあったかい気持ちになれる。
そんな感じでした。

まだ読んでない方にはぜひ読んでもらいたい本になりました。

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